英検3級は持っておくと受験の際に役立ちますし、英語の基本をしっかり理解しているという証明になります。一方で学習範囲は広いですし、4級・5級に比べて合格率も下がります。
特徴はリスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの4技能を審査されることと、中学卒業程度の英語力が目安となっていること。テキストや参考書などがたくさん出ているので、自分に合ったものを選び、効果的な対策をしましょう。
ここでは英検3級について詳しく解説し、それを基に必要な学習方法をお伝えします。おすすめのテキストやツールなどもご紹介しますので、参考にしてください。
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英検3級の合格ラインを知っておこう
英検3級の合格基準スコアは1103点です。満点の場合は1650点なので、目安としては60%〜70%ほどの正答率が求められるということになります。つまり満点をとる必要は全くなく、多少の誤答があっても合格ラインに十分乗ることができます。
そのため本格的な英語学習が始まっていない小学生であっても、適切な対策をすれば英検3級に合格することができるのです。
小学生が英検3級に挑戦する際のポイントは、こちらの記事でまとめています。
英検3級の難易度はどのくらいか
英検3級は中学卒業程度の英語力を目安にしていて、「使える英語の登竜門」と言われています。さらに身近な英語を理解するだけでなく使用することも求められるため、審査内容にライティングとスピーキングが加わります。
気になる合格率は一次試験で50〜55%ほど(※二次試験の場合は90%ほど)。つまり登竜門でありながらも、受験者の半数近くは不合格となっているのが現状です。
「あくまでも英語の基礎内容」と考えてほとんど対策をせずに臨む人もいますが、基本的には一夜漬けでなんとかなるほど甘い試験ではありません。英検4級の合格率が65〜70%ほどということを考えると、難易度の高さが分かるでしょう。
もし気づいたら試験直前だったという場合は、今からでもまだ間に合う可能性は十分にありますので、英検3級の一夜漬けのやり方の記事を参考にしてください。
英検3級は何問正解で合格するのか
実際に問題演習を行って自己採点をしていると、合格点に達しているかどうかが気になるところです。「○点以上は合格」という基準があると分かりやすいですよね。ところが2016年度以降、英検で用いられているのはCSEスコアを用いた判定方法となっています。
CSEスコアの特徴は2点あります。
つまり設問数の多いリーディングも、設問数が1問しかないライティングも、それぞれ満点は550点です。したがって例えリスニングやリーディングで全問正解していても、ライティングが0点であれば獲得スコアは1100点となります。これでは合格基準スコアの1103点には届きません。
CSEスコアを用いることで、技能によって偏りがあると合格できないシステムになったと言えるでしょう。
さらに設問の難易度などを基にした統計的手法でスコアが算出されるため、全ての採点が終わった後にスコアの調整がなされます。そのため第1回・第2回の試験で共に30問正解したとしても、獲得するスコアはそれぞれの回で異なるのです。
したがって自宅で「○問正解すれば合格」という線引きをすることはできません。「○問正解」にこだわりすぎず、目安として各技能6割以上の正答率を目指しましょう。
英検3級を受験するのが難しいかもしれないという方は、英検4級のレベルについて解説している記事もチェックしてみてくださいね。
英検3級の一次試験で合格点を越えるための勉強法
それでは実際の勉強法を解説していきます。人によって得意・不得意は違うので、自分なりの優先度を決めて対策してください。
効率的な勉強方法を知っておくことで、参考書などもうまく使いこなすことができるので、おすすめの参考書や問題集についてもチェックしてくださいね。
試験構成を知る
初めて英検3級を受ける場合、まずは試験の構成を知ることが必要です。一次試験はリスニング、リーディング、ライティングの3分野に分かれます。最初にリーディングとライティングに対して50分間が設けられ、その後約25分間のリスニング試験があります。二次試験ではスピーキングの力を計るため、約5分の面接が行われます。
試験の概要がつかめたら、細かい構成も確認しましょう。早い段階で1度は過去問を解き、問題のレベルや形式を知っておいてください。「英検3級 過去6回全問題集」(旺文社)などの問題集は丁寧な解説もついているので使いやすいですよ。
問題のレベルや形式が分かれば、その後の学習計画も立てやすくなります。さらに「長文で時間がかかってしまう」「ライティングで何も書けない」など苦手分野も見えてくるはずなので、ここを優先的に学習してください。
また、実際の試験で時間配分を意識せずに解いていると、最後の問題まで行き着かないことがあります。そのため「大問1は10分で解く」「ライティングを最初の15分で終わらせる」など、目安を決めておくと良いですね。
英語の音に慣れる
リスニングやスピーキングでは、英語の聞き取りと発話の力が必要になります。この力を付けるためにぜひ実践してほしいことは、次の2点です。
最初のうちはなかなか聞き取れなくても、英語の音に慣れてくると聞きとれる量が増えてきます。そのため短い時間(例えば10分ほど)でも構わないので、なるべく毎日英語の音声を聞くようにしましょう。
とはいえただ聞いていれば英語の音に慣れていくかというと、そうではありません。必要なのは文字と音をリンクさせること。スクリプトを見ながら音声を聞くことで、読んでいる文字がどのように発音されるのか分かってきます。1度何も見ずに聞いてからスクリプトを見て聞くと、聞き取りにくい箇所がよく分かるのでおすすめです。
リスニングが苦手だと感じている方は、英検3級のリスニングのコツについて解説している記事をご覧ください。
次にやるべきは音読です。音読をする際は、文字と音、そして意味をリンクさせることを意識してください。
つまり単に英語の音を口から出すのではなく、意味を考えながら音読するのです。最初はゆっくり、慣れてきたら英語音声のスピードに合わせて行いましょう。根気よくこのループを繰り返していくと、リスニングやスピーキングの力が上がっていくのを感じられるはずです。
また、オンライン英会話もリスニングとスピーキングの力を同時に鍛えられるので効果的です。聞かれたことに対して即興で英文を組み立てる力は、ライティングでも活かされますよ。特にkiminiオンラインには英検3級に特化したコースがあるので、語彙や文法も含めて取りこぼしなく英検3級の対策ができます。
語彙力を増やす
英検3級において必要な語彙数は2000語ほどと言われています。一次試験の大問1において語彙問題は必ず出題されますし、英語の読み書きや聞き取りにも語彙力は必要です。
つまり語彙力は、英検3級で審査される4技能すべての対策として活かすことのできる力なのです。ただし2000語という単語数を効率よく覚えるためには、ポイントを押さえた学習を取り入れましょう。
単語の学習方法やおすすめ教材はこちらの記事で紹介しています。
長文を読み慣れる
一次試験の大問3は長文読解です。ここでは限られた時間の中で英文を読み、答えを探さなければなりません。とにかく時間との戦いとなりますし、語彙力や文法の知識などが総合的に必要となるため、苦手意識を持っている人も多いでしょう。
ですが長文読解にもポイントがあり、読む順番を意識すること、あるいは長文の構造を理解することでぐっと読みやすくなるのです。その上で問題演習を重ね、しっかり復習をしましょう。
「英語長文レベル別問題集 1超基礎編」(東進ブックス)には英検3級レベルの長文がたくさん収録されているので、こうした教材を活用するのも良いですね。
英検3級の長文対策についてもさらに詳しくまとめています。長文・リーディングに慣れたいと思っている人は下記記事を参考にしてください。
長文が得意で余裕があるという方は、さらにレベルが高い長文対策についてまとめている記事があります。この記事も面白いと思うのでぜひ読んでくださいね。
ライティングを得点源にする
英検3級の一次試験において、ライティングだけがマークシート形式ではありません。そのため苦手意識を持つ人も多い分野ですが、しっかり対策しておけば、むしろ得点源にすることができます。
まず知っておくべきはライティングの採点基準です。
この4点に注意しながら、指定された語数の中で文を作りましょう。難しい文を作る必要はないので、なるべく簡単な文を正確に書く練習が大切です。
こちらの記事では英検3級のライティングに関する採点基準についての詳しい解説や、おすすめ教材を紹介しています。
英検3級の学習時に知っておくべきポイント
英検3級の学習を始めるに当たって、知っておきたい内容を2点紹介します。
扱われる文法範囲
一言でまとめると、中学校で習う全ての文法が出題範囲となります。その中でも文法問題として出題されやすいのは、関係代名詞、比較級、受動態、現在完了形です。また、正しい前置詞や接続詞を選ぶ問題も出題されることがあるので、この辺りの文法が苦手だという人は、復習しておくのも良いでしょう。
ただ、全文法をまとめて復習するとなると、かなりの労力がかかります。そのため問題演習をしていく中で、分からなかった部分の解説はしっかり読むようにしてください。こうして苦手箇所を一つ一つ消していけば、文法に特化した学習は必要ない場合も多いです。
文法に対して苦手意識が強い人や、基礎文法の積み残しを感じている人は、「小学生のためのよくわかる英検3級合格ドリル」(旺文社)を使って復習すると手軽です。
小学生向けとはいえ英検3級合格を目指す参考書なので、レベル的には中学生や大人が使っても問題ありません。
二次試験の流れ
二次試験の合格率は一次試験に比べて高く、10人中9人が合格すると言われています。ですが油断せずに、どんな問題が出るのか、そして何が評価されるのか、という点は知っておく必要があります。
まず、出題内容としては4点です。
そして評価される観点は大きく4つに分けることができます。
中でも注意すべきはコミュニケーションに対する意欲や態度です。対策は簡単で、前を向いて大きな声で話すこと。「英語でコミュニケーションする意欲がある」ということが伝わります。合わせて質問の後に不自然な沈黙が流れないように心がけましょう。
二次試験についての詳しい内容や対策はこちらに記載しています。
英検3級に落ちてしまってやばいと思っている人へ
「英検3級=英語の基本」と言われているので、不合格になると不安を感じることもあるでしょう。もちろんレベルとしては中学校卒業程度の内容なのですが、上述の通り英検3級の合格率はさほど高くありません。時間制限もあるので、「ゆっくり考えれば分かったのに」という問題もあるかもしれませんね。
必要なことは、「なぜ不合格になってしまったのか」という原因をしっかり見つけ出し、それに合わせた対策をすることです。
英検3級に落ちてしまった人の原因と対策について詳しくまとめているので、ぜひ参考にしてください。
英検3級に受かる方法をマスターしよう
英検3級は学習範囲が広く、対策すべき内容もたくさんあります。そのため試験時期から逆算し、計画的に学習しましょう。教材やツールはたくさんありますが、多くの問題集に手を出しても活用しきれない可能性があります。自分に合った教材やツールを見つけて、まずはそれをやり込むようにしてください。
また、英語の音を聞くこと、そして語彙力を上げるための学習は、毎日の生活の中で継続していきましょう。
英検3級を受験するということは、英語の基本を身につける良い機会でもあります。しっかり対策をし、ぜひ合格をつかみとってください。
英検3級に合格した人は、英検準二級に挑戦しましょう。英検準二級のレベルや勉強方法についても解説しています。ぜひご覧ください。
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