英検5級は幼児でも挑戦できる?問題集やアプリも紹介します

英検5級は幼児でも挑戦できる?問題集やアプリも紹介します

少し前から早期英語教育が広まってきており、小学校でも英語が必修科目となりました。導入の大きな目的の1つは、受験科目としての英語ではなくコミュニケーションとして使える英語を育てることです。

また、小さいうちから英語を聞いていると「英語耳」が育つという説もありますね。こうした背景から、幼児のうちに英語に触れさせている家庭は増えています。そしてある程度英語力が身に付いてきたら、英検への挑戦が視野に入ってくるかもしれません。

英検には試験を通して客観的に子どもの英語力を確認することができるなど、いくつかのメリットがあります。とはいえ幼児のうちはまだ日本語の読み書きを練習している子もたくさんいるため、「英検なんてまだ先のこと」と感じている人も多いでしょう。

この記事では幼児でも英検に挑戦できるかどうか解説し、おすすめの問題集などもご紹介します。

目次

英検5級は幼児でも合格可能?

結論から言うと、英検5級に合格している幼児は何人もいます。もちろん事前の対策は欠かせませんが、受験する体制が整っていれば合格の可能性は十分にありますよ。

試験のレベルや合格率

英検5級の目安となる英語力は、中学初級レベルです。ややこしい文法はほとんど出てこないものの、英語の基礎はしっかり身に付けておく必要があります。

一方で5級の問題にはふりがなが付いているため、漢字が読めない子どもにも配慮されています。さらに問題形式が毎年同じであるため、慣れていれば問題文が読めなくても解くことができますよ。

合格率が発表されていた2015年度以前のデータによると、受験した小学生の80%が合格しています。残念ながら幼児のデータはないですが、小学生に限らずどの年齢層も80%前後の合格率となっています。また試験の難易度は変わっていないため、現在も同じくらいの合格率だと考えられます。

英検5級についてさらに詳しくレベルや配点を知りたい場合はこちらをご覧ください。

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小学生の英検5級対策についてはこちらの記事で解説しています:

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英検取得のメリット

それでは早いうちに英検を取得することでどんなメリットがあるのか見ていきましょう。

まず、英語力が現段階でどのくらい育っているか知ることができます。英検の成績表には合否の結果や解答状況の他、CSEスコアと英検バンドが表示されるためです。

特に英検バンドを参考にすることで、どのくらいのレベルで合格できたのか、あるいはあとどのくらいで合格に届いたのかという客観的な数値を知ることができます。

そのため「実は英検4級にも合格できるレベルだった」「あとほんの少しというところだった」など、自分の英語力がより具体的に分かるのです。そうすると次の目標も自然と定まるため、その後の学習意欲につながります。

また、「英検合格」という事実は幼児にも分かりやすく、英語に対して自信を持つことができます。こうした成功体験がたくさんあると、「次も頑張ろう」という学習意欲につながり、英語学習に対するモチベーションに大きく影響を及ぼすのです。

そして早い段階で英語の基礎が固められることも大きなメリットです。英検5級が中学初級レベルとは言っても、全ての中学生がスムーズに身につけられる内容というわけではありません。スタートの段階でつまずいてしまう中学生も、一定数いるのが現状です。

その上、この基礎部分でつまずいてしまうと、さらに難しくなっていく英語学習が嫌になってしまいます。つまり早いうちに英検5級の対策を通して基礎を固めておくと、本格的な英語学習が始まってからも安心なのです。

このように英検5級は幼児にとっても合格が不可能ではなく、合格することで得られるメリットも多い試験です。

英検5級に向けてどんな準備が必要?

上述の通りメリットはあるものの、幼児が英検を受験する際はいくつか事前の確認事項があります。そもそも受験することはできるかどうか、という点を中心に見ていきましょう。

5級申し込み前に英検 for kids!(フォーキッズ)を確認

英検公式ホームページには、幼児や小学生に向けた「英検 for kids!」というページがあります。まずはこの中のチェックシートを見て、英検デビューが可能かどうか判断してください。

ポイントとなるのは大きく4点です。

  • 保護者から離れ、1人で静かに試験を受けられるか
  • 困ったことは自分で言えるか
  • 試験監督者の指示を聞くことができるか
  • 試験について理解しているか

特に1点目については、難しい場合は一旦受験を見送っても良いでしょう。当日保護者が部屋から出る際に泣く、あるいはついおしゃべりをする、飽きてふらふら動く…などということがあれば、他の受験者にとっても迷惑となってしまいます。受験会場は初めて行く場所となることがほとんどなので、その点も考慮しましょう。

また、2点目・3点目についても確認してください。極端に人見知りがある場合や、テンションが上がると周りの注意を聞かなくなる場合など、個性によっては現段階での受験が難しい可能性もあります。焦って受験する必要はないので、お子さんの準備が整うまで待っても良いですね。

4点目については問題演習や注意事項の確認を事前にしておけば問題ありません。

そして必ず練習しておくべきは、マークシートの塗り方です。ほとんどのお子さんにとっては初めて取り組む形式なので、場合によってはここに時間をかけなければなりません。はみ出さないよう上手に塗りつぶす、1段マークしたら次は2段目に進むなど、実際にマークシートを使って練習しておきましょう。

当日のスケジュールや持ち物についても英検 for kids!に載っているので参考にしてください。中でも高さ調節用の座布団は、ほとんどのお子さんにとって必要となります。試験会場には子ども用のイスがないため、そのまま座ると高さが足りない場合が多いためです。無理な姿勢で受験しなくて済むよう、あらかじめ準備しておくことをおすすめします。

学習は無理のないペースで行う

チェックシートの結果受験が可能であれば、いよいよ学習をスタートさせましょう。ただ、幼児の場合は中学生以上と学習ペースが異なります。無理をしすぎた結果、英語嫌いになってしまった…ということのないよう、ペース配分には注意してください。

新たに学習すべき内容も多いので、対策期間は長めにとった方が良いですね。場合によっては、小学生になってから受験するために幼児の間に準備しておく…というのも良い考えです。

問題形式を身につけるためには、まず過去問を解きましょう。何度も取り組んでいると解き方が分かってくるだけでなく、必要な文法知識や単語を覚えていくこともできます。さらに何度も過去問に挑戦して形式に慣れておけば、問題文の指示が読めなくても大丈夫です。

一方で過去問1回分を一気に取り組もうとすると、かなり時間がかかります。そのため最初から本番同様の形式で行う必要はありません。むしろ本番同様の演習を何度も繰り返していると、幼児の場合はだんだん集中できなくなってしまうでしょう。そのため本番さながらの予行演習は試験が近くなってからにしてください。

親子で楽しく英検5級対策をするコツ

幼児が受験する場合はいかに楽しく学習できるか、という点が大切です。学習そのものを楽しむのはもちろん、「こんなにできるようになった」「ここまで頑張りたい」と成長を楽しむことができるようになると理想的ですね。

親子で遊びながら学習しよう

単語学習は、英検対策の中でも最もゲーム要素を取り入れやすい分野です。単語を書いたカードと意味を書いたカードを対応させて神経衰弱のような遊びをしても良いですし、親子で読む速さを競争するのも良いでしょう。

リスニング対策としては、普段から英語教育番組や英語の童謡など、たくさんの英語を聞いて慣れておくのも1つの方法です。遊び要素が入っていたり、聞いたことのある音楽だったりすると、興味も引きやすいですね。

また、「できた」という実感がお子さんのやる気につながります。小さな目標を決め、それを達成できたら一緒に喜び、ほめてあげてください。学習時間や取り組むページ数を決めてお​い​て終わったらシールを貼る、といったやり方も目に見えて成果が分かるのでモチベーションにつながります。

親子で挑戦するのも効果的

また、お子さんのモチベーションを上げる効果的な方法の1つは、保護者自身が頑張る姿を見せることです。もちろん受験級が一緒である必要はありませんが、この機会に保護者も英検取得を目指して頑張ってみてはいかがでしょうか。それぞれ目標を決めて一緒に学習すると、お互いにモチベーション高く頑張ることができます。

特に小さいお子さんの場合は、保護者も一緒に受けることで安心感を持つでしょう。実際に親子受験を決めたら、子どもが喜んでいたという声もあります。

あるいはオンライン英会話など、自宅でできる英語学習に親子で取り組むのも良いですね。子どもの学習と親子のコミュニケーションを両立させながら、保護者自身も学び直すことができます。

英検対策に特化したオンライン英会話はこちらで紹介しています

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英検5級 幼児にもおすすめの問題集

問題集は学習に必須ですが、幼児の場合は年齢に合わせたものを選ぶことが何より重要です。今の年齢では、よく分からない本ややる気が出ない本を使って学習することはできません。いくつかおすすめを紹介するので、お子さんに合ったものを選んでください。

問題演習で形式に慣れる

英検の問題形式に慣れることを優先したい場合は、過去問集や問題演習プリントを使いましょう。

過去問集はいくつかありますが、解説が平易で小学生にもわかりやすいのが特徴です。見た目が楽しいのもやる気アップにつながります。

問題のレベルが少しずつ上がっていくので、無理なく取り組むことができます。二択問題からスタートするので、幼児でも取り組みやすいですよ。1日あたりの学習量は少ないのに、しっかり英検対策ができるので安心です。

また、保護者の方も英検5級について知っておき、お子さんと同じレベルで話ができた方が良いですね。そのためには、ぜひこちらの記事も参考にしてください。

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単語帳で語彙力アップ

イラスト付きなので、スペルだけでなくイメージで単語を覚えることもできます。例文がしっかりついているので、単語の使い方まで覚えられるのも良い点です。CDにもチャンツや音楽、効果音などが入っているため、楽しく学ぶ中で集中力も持続します。

英検に特化した教材ではないものの、家庭での英語学習が進んでいる人には評判の良い1冊です。フルカラーで見やすく、迷路などのアクティビティもたくさん入っているので飽きずに取り組むことができます。見ただけで意味が分からなければいけない単語、いわゆる「サイトワード」が100単語収録されています。

こちらの記事では英検5級に出やすい単語や、単語の学習方法を解説しています。

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総合的に学習する

スマイルゼミ 英検コース

タブレットを使い、一人ひとりに合わせた講座に取り組むことができます。出題されやすい問題に繰り返し取り組むことができるので、効率の良い対策方法です。イラストや色使いなどで子どもが引きつけられるのも嬉しいですね。

kiminiオンライン 英検5級コース

kiminiオンライン英会話

オンライン英会話は、まさに「使える英語力」を身につけるためのツールです。その上英検5級に特化したコースであれば、出題される単語や文法も網羅されるので、効率的に学習を進めることができます。

英検5級を目標に楽しみながら学習しよう

ここまで見てきた通り、幼児でも英検5級に合格することは可能です。英検対策をすることで今後の英語学習にとってもプラスとなりますし、合格すれば「英語が得意」という自信を付けることもできます。

ただ、だからといって英検受験を焦る必要もないのです。試験は保護者と離れ、初めての場所で静かに受けなければなりません。英語力の前に、お子さんの性格や気持ちも考える必要があります。受験は小学生になってからでも遅くないので、無理して英語嫌いにならないよう注意しましょう。

受験を決めた場合は、モチベーションの維持も重要なポイントです。親子で楽しむ工夫をしたり、親子で一緒に学習したりと、英語学習をコミュニケーションの1つにすることもできます。幼児〜小学生向けの教材を上手く使いながら、ぜひ親子で楽しんで学習していきましょう。

保護者の方は、ぜひ英検5級の総合的な学習方法についてもご覧ください.

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この記事を書いた人

純ジャパバイリンガル早大生/高校時代英語全国1位、TOEIC965点、英検1級/ 純ジャパ・留学経験なし・海外経験なし・凡人でも独学で英語をマスターする方法について発信/17000語覚えた英単語暗記法&正しい努力で超効率的な勉強をする方法▶︎noteへ

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