英検5級のレベルや合格点について解説!どんな勉強法で合格できるの?

英検5級のレベルや合格点について解説!どんな勉強法で合格できるの?

英検受験を考え始めた時、最初の目標となるのが5級です。一部では「英検5級は持っていても意味がない」「5級は誰でも受かる」と言われることもありますが、そんなことはありません。

英検5級に合格するということは英語の基礎をきちんと身につけているということですし、その後の英語学習においても自信となります。特に英語を勉強し始めたばかりの人にとっては、良い目安となるでしょう。

ここでは英検5級について、レベルや配点、勉強法などをご紹介します。試験の内容をしっかり理解した上で対策を行い、初めての英検合格をつかみとってください。

この記事を監修した人

英語講師 前田匠海
〇〇英会話スクール塾長
2011年〇〇大学〇〇学科卒、5年間有名私立高校で英語講師をした後に、〇〇英会話スクールを立ち上げた。TOEICは980点、英検1級。自身の大学受験の経験から、中高生の受験生を中心に指導している。

公式サイト:https://webkara.co.jp/
instagram:https://www.instagram.com/

目次

英検5級のレベルを確認しよう

本格的な学習を始める前に、英検5級のレベルを確認しておきましょう。そして現在の自分の英語力と比較し、一から対策が必要なのか、それともポイントを絞った対策で十分なのか判断してください。見通しを持った学習計画が立てやすくなりますよ。

英検5級の受験目安は何年生?

5級は中学初級程度が目安とされており、具体的には中学1年生で習う範囲を中心に出題されます。

一方で受験資格には年齢制限がありません。小学生、あるいは幼児が受験する場合もありますし、英語を学び直したい大人が挑戦することもあります。

ただし低年齢児が受験する場合、1人で落ち着いて試験を受けられる状態かどうかしっかり見極めておきましょう。「英検 for kids!」という英検公式ホームページを確認すると、保護者が離れても泣かずにいられる、初めての場所でも静かにしていられるなど、受験の目安となるチェック項目が載っています。

こちらを参考にして受験するかどうかの判断をしてください。

英検5級の合格率はどのくらい?

公式に合格率が発表されていたのは、2015年度以前で、この頃は受験者の80%超が合格していました。

現在は公式の発表はないものの、問題の難易度が変わっていないため合格率にも大きな変化はないと考えられます。つまり80%ほどが合格できるということで、これは英検の中で最も高い合格率となっています。

年齢による合格率の差もあまりないので、適切な学習をしていれば、年齢を問わず十分に合格可能性がありますよ。

英検5級の問題構成と配点を知っておこう

どのような問題が出るのか知っておくと対策が立てやすいため、必ず過去問には触れてください。あらかじめ問題形式を知っておくことで、当日の心の余裕にもつながります。

また、英検の採点方法は独特なので、「何点取れば良いのか」という部分が気になる人は先に知っておくと良いでしょう。

英検5級で審査されるのは2技能

5級では先にリーディング試験が25分間行われ、その後に約20分のリスニング試験が実施されます。リーディングは大問1〜3で構成されており、穴埋め問題や並び替え問題が出題されます。ここで問われるのは、主に語彙力と文法の知識です。

リスニングも同様に大問1〜3で構成されており、会話の適切な応答を選ぶ問題、内容一致問題が出題されます。英語を聞き取る力が問われる他、定型表現をはじめとした語彙力が問われる部分も大きいです。

また、任意でスピーキング試験を受けることができますが、こちらは5級の合否には関わりません。ただ、英検3級以上ではスピーキングも必須ですし、練習も兼ねてぜひ挑戦してみてください。

自己採点のできないCSEスコア方式

現在の英検ではCSEスコアによる合否判定方法が導入されています。5級ではリーディングとリスニングにそれぞれ425点ずつの満点スコアが与えられており、合計で419点を超えた場合に合格となります。

ただし、CSEスコアは「1問○点」という採点方式ではありません。採点が全て終了した後、問題形式や難易度等からスコアが算出されます。そのため事前に配点を決めておくことができないのです。

したがって自分で合格点かどうかの判断をすることはできません。学習する際は6割以上の正答率を目指しておくと良いでしょう。

英検5級は小学生や幼児でも合格できる?

近年では小学校でも英語が必修科目となり、早いうちから英語学習に取り組む家庭も増えてきました。それに伴い、英検5級に挑戦する小学生は増え、幼児のうちに5級を取得する子どももいるほどです。

一方で小学生や幼児の場合は、必要な文法知識や単語を一から自分で身につけなければなりません。また、集中力もまだあまり続かない年頃でもあります。そのため中学生以上の受験時とは違った対策が必要です。

低年齢児が受験する場合のポイントは、親子で楽しく取り組むこと。学習計画も保護者主導で立てた方が良いでしょう。ただし、無理に英語の勉強をさせたために英語嫌いになってしまった…ということがないよう、気をつけてあげてください。

小学生の勉強法についてはこちらの記事で解説しています。

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これで絶対合格!英検5級の勉強法を分野別に解説!

ここからは分野ごとに勉強法を解説していきます。自分の苦手なところ、あるいは伸ばしたいところを中心に学習計画を立てておきましょう。

「自分の苦手箇所が分からない」という人は、まず過去問から取り組んでください。いくつか過去問に触れる中で、優先順位が見えてくるはずです。

初めて経験する英検のマークシートに慣れておく

まず英検の特徴であるマークシートに慣れておきましょう。特に低年齢児の場合、マークシートの練習は必須です。「どのくらいの濃さで塗ればいいのか」「間違えた場合はどうするのか」など、あらかじめ確認しておいてください。

中学生以上が受験する場合であっても、紙に番号を書く場合とマークをする場合では時間のかかり方が変わります。そのため必ず1度はマークシートを使って演習することをおすすめします。

マークシートの注意点やおすすめグッズについてはこちらの記事で紹介しています。

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英語の発音やリズムを身につけるまで練習してリスニング力を高める

リスニング上達のポイントは、音読を取り入れることです。自分で声を出して英文を読むことで、英語独特の発音やリズムが身に付いていきます。もちろん音声CDなどを通して正確な音を確認してから行ってください。

慣れてきたら音声の音に続けて読む練習法、シャドーイングに挑戦するのも良いでしょう。シャドーイングは音声と同じスピードで読まなければならないため、英語のスピード感も身に付きます。「速くて聞き取れない」ということがなくなっていきますよ。

また、リスニングは継続的に取り組むことが大切です。少しずつでも構わないので、英語の音声を聞くことを習慣にしていきましょう。

こちらの記事では、リスニング問題を解く際のコツを設問ごとに解説しています。

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範囲内の文法を理解して使い方をマスターする

5級の文法問題では、現在進行形や命令文、疑問詞や代名詞など、中学1年生で習う範囲がメインで出題されます。そのため受験者の年齢や文法の学習状況に合わせて、対策方法が変わってきます。

低年齢児や英語が苦手な人など、きちんと文法を学ぶべき人はまず参考書を用意しましょう。文法の解説だけでなく問題演習も載っているものを選ぶと、覚えた知識を使う練習もできますよ。

一方、ある程度英語の基本ルールが理解できている場合は、一から文法を学習し直す必要はありません。その分問題演習を進める中で、分からなかった問題の解説をしっかり読み、その場で理解しておくようにしましょう。問題に印をつけておく、あるいはノートに書いておくなどして後日もう1度挑戦すると、復習もしっかりできますね。

もし「疑問詞が苦手」「進行形で間違えやすい」など自分の弱点に気がつくことができたら、その部分だけ文法書などを見直しても良いでしょう。

文法学習におすすめの参考書などは、こちらの記事で紹介しています。

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よく出る単語を把握して語彙力を上げる

英検5級に必要な語数は600語ほどと言われています。日常会話で使われる単語が多く、聞いたことのある単語も多いはずですが、それなりに量があるので早めに対策を始めましょう。

語彙問題はリスニング、リーディングのいずれでも出題されます。さらに語彙問題は知らなければ、そして聞き取れなければ解くことができません。単語を覚える際は、スペルと意味だけでなく、音もセットにしておく必要があります。

そのために有効なのが、音読しながら単語を覚えるやり方です。できれば単語単体でなく例文を使って覚えるようにすると、単語の使い方も一緒に確認することができますよ。

5級の単語レベルや覚え方のポイントは、こちらの記事で解説しています。

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スピーキング力を鍛える

スピーキングテストは5級の合否には関わりませんが、4技能をバランス良く伸ばすためにはおすすめの試験です。5級を受験する人は全員オンラインで受けることができるので、ぜひ挑戦してみましょう。

スピーキングの対策を行う前に、まず試験の流れを確認しておきます。事前にどういう形で試験が進むのか知っておくと、本番の緊張感が薄れますよ。

5級では音読の他、問題文を聞き取りそれに応答する力が求められます。特に疑問詞を使った疑問文に対する応答は、何パターンも練習しておくと良いでしょう。「How old is he?」「He is three years old.」というレベルのやり取りですが、これを文面ではなく頭の中で行うためには練習が必須です。

スピーキングテストの流れやおすすめの参考書については、こちらの記事で紹介しています。

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過去問を何度もやって試験内容を完全に理解する

どの部分から学習していくにしても、必ず全員取り組むべきは過去問です。実際に出題された問題を解くことで、問題形式や設問レベル、時間配分の目安などを知ることができるためです。

何度も過去問に触れ、間違えた箇所の復習を重ねることで、だんだん問題が解きやすくなっていきますよ。市販の教材にも英検5級向けのものがいくつもあるので、自分のレベルや好みに合わせたものを選びましょう。

目的やレベルに合わせたおすすめ教材は、こちらの記事で紹介しています。

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英検5級の合格ラインを目指して効果的に対策しよう

英検5級は合格率が比較的高く、英語の初級レベル、つまり英語の基礎力が問われる試験です。ただ、過去問演習を通して問題形式を知っておき、時間配分を確認しておくなどの対策は必要です。

そして現在の自分の英語力に合わせた学習計画を立てておきましょう。中でも継続的に続けてほしいのは、単語学習とリスニング対策です。ここのポイントはしっかり自分で発音すること。単語を覚えるためにも、聞く力を向上させるためにも有効な練習法なので、すぐに取り入れてください。

また、音読だけでなくオンライン英会話も英検対策に向いています。英語を聞き、話す体験が豊富にできる上、聞かれたことに対してその場で応答を考えなければなりません。そのため瞬発力も鍛えられます。この力は英検3級以降にある二次試験でも大いに活かされますよ。

特に英検対策に向いているオンライン英会話については、こちらで紹介しています。

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英検5級に不合格だった方の対策方法

上述の通り、英検は「誰でも受かる」という類いの試験ではありません。例え高校生や大人であっても、対策が不十分であれば不合格となる可能性はあります。

不合格となってしまった場合、英語力が足りなかったのか、それとも試験に慣れていなかったのかなど、原因をしっかり見極めましょう。そして次は合格をつかみ取るために、今日から対策を始めてください。

不合格となった原因の考察、ならびに具体的な対策方法についてはこちらで解説しています。

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英検5級は決して英語学習のゴールではありません。5級の学習を通して英語の基礎を固め、さらに上の級へと進んでいくのです。そのため「5級の問題は簡単だから」とタカをくくって勉強しないのは、実はとてももったいないこと。将来の英語力の土台を固める機会なので、ぜひしっかりと勉強してください。

ただ、そうは言っても全然勉強時間が取れない…という人もいるかもしれません。その場合はいかにポイントを押さえ、効率よく学習するかという点が重要になってきます。

最低限これだけはやってほしいという内容をこちらにまとめたので、参考にしてください。

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また、あまりにもレベルが合わないと感じた場合は、5級を飛ばして4級に挑戦するのも良いでしょう。5級は英検の入り口と言われますが、必ず通らなければいけない道というわけではありません。

英検4級の勉強方法については、こちらの記事で解説しています。

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この記事を書いた人

純ジャパバイリンガル早大生/高校時代英語全国1位、TOEIC965点、英検1級/ 純ジャパ・留学経験なし・海外経験なし・凡人でも独学で英語をマスターする方法について発信/17000語覚えた英単語暗記法&正しい努力で超効率的な勉強をする方法▶︎noteへ

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