英検において、単語学習は非常に重要です。重要性が分からず後回しにする人も多いですが、単語学習にはなるべく早く取り組んでください。一朝一夕に大量の単語を覚えることはできないため、何度も復習しながら記憶に定着させていく必要があるのです。
そもそも語彙力を直接問われるリーディング問題は、その単語を知らなければ解くことができません。それだけでなく、リスニングやスピーキング、将来的に必要なライティングの分野においても基本となるのは語彙力です。知っている単語だからこそ聞き取ることができ、話すことができ、書くことができるのです。
また、英検5級で出題される単語は基礎的なものなので、今後の英語学習においても知っていることが前提となります。この機会に5級レベルの単語をしっかり学習し、語彙力の根幹を作っておきましょう。
英検5級の単語数やよく出る単語
まずは英検5級に必要な単語数や単語レベルを確認しておきましょう。ただ、ここで紹介するのは一部の単語です。簡単だと感じる人もいるかもしれませんが、試験に向けて、あるいはその後の英語学習に向けて、一度全体をおさらいしてみることをおすすめします。
英検5級の単語数
英検5級に必要な単語数はおよそ600語と言われており、中学初級程度が目安となります。家族や趣味、スポーツなど身近な話題が出題されることが多いため、使われる単語も日常生活で出てくるものがメインです。したがって難解な単語はほとんど出てきませんが、基本的な単語を確実に身につけておく必要があります。
解説
選択肢が全て名詞で、文の構造としても1〜4のいずれを入れても問題ないので、語彙力の問題だと分かります。
ここでポイントとなるのはBの2文目のセリフです。疑問文に対して答えた上で、「僕はサッカーが好き」と具体的に述べていますね。そのためここで話題になっているのは「3 sports(スポーツ)」と考えられます。
他の選択肢は「1 音楽、2 果物、4 魚」でいずれもサッカーとは関係ないため、消去法で解くこともできます。選択肢の意味をきちんと知っていれば、数秒で解ける問題ですね。
英検5級で出題される単語には、このような一般的な名詞の他に一般動詞や形容詞、副詞や疑問詞など様々な品詞があります。
単語レベルは高くないものの、学習範囲が広いので注意しましょう。
英検5級のよく出る単語例
それでは下記によく出る単語例を記載します。基本的に前置詞と一緒に使うものは合わせて載せておきますので、確認してください。
時や曜日等を表す単語
単語 | 意味 |
at noon | 正午に |
at (eight) o’clock | (8)時に |
in the morning | 午前中に |
in the afternoon | 午後に |
in the evening | 夕方に |
in August | 8月に |
in winter | 冬に |
on Monday | 月曜日に |
on Thursday | 木曜日に |
一般動詞の熟語
熟語 | 意味 |
do (my) homework | (自分の)宿題をする |
go shopping | 買い物に行く |
get to 〜 | 〜に到着する |
look at 〜 | 〜を見る |
read a book | 本を(1冊)読む |
疑問詞を使った疑問文
疑問詞 | 意味 |
How many 〜 ? | いくつ 〜 ? |
How much 〜 ? | いくら 〜 ? |
What time 〜 ? | 何時に 〜 ? |
What + 名詞〜 ? (例:What color 〜?) | 何の〜? (例:何の色が〜?) |
Whose 〜 ? | 〜は誰のもの? |
特に低年齢児の場合、曜日や月、数字を苦手とすることが多いです。繰り返し学習し、慣れていきましょう。疑問詞を使った疑問文の場合は、答え方も確認しておいてください。ここには挙げていませんが、いわゆる「5W1H」の疑問詞はいずれもよく出題されます。
また、代名詞の変格(I-my-me-mine など)もよく問われるポイントです。例えば「Whose pencil is this?(これは誰の鉛筆ですか?)」という疑問文の場合、所有代名詞を使って「It’s mine.(それは私のものです)」と答えます。このように前後の文をヒントにして、適切な格を選びましょう。
英検5級 単語の効果的な覚え方
単語の覚え方というと単語帳を何度も繰り返す、あるいは何度も紙に書く方法を思いつく人もいるでしょう。ただ、この方法だとかなり時間と労力がかかってしまいます。覚えるべき単語は600語もあるため、効率的に覚えていきたいですね。
ここでは効率よく単語を覚えるための方法を紹介します。
英検5級の単語学習で覚えること
単語学習で必要なことは、「like」を見て「好き」と答えることだけではありません。単語のスペルと意味を一致させるだけでなく、発音も一緒に覚えておかないとリスニングやスピーキングには対応できないのです。
そのために効果的な方法は、音読です。まず音声CD付きの単語帳を使い、音声をよく聞きます。この時ただ聞くのではなく、どういう意味なのかイメージすることも大切ですよ。そして次に、音声を真似して自分でも発音してみましょう。単語のスペルと意味・音を頭の中で結びつけてください。
また、単語は単体で覚えるよりも、できるだけかたまりで覚えることをおすすめします。
- 前置詞を一緒に覚える
- 例文で覚える
ポイントはこの2点です。例えば「morning = 朝」と覚えるのではなく、「in the morning = 午前中に」と覚えます。
前置詞の使い分けは難しい部分なので、セットで使うものはまとめて覚えておき、その中で少しずつ前置詞の持つイメージをつかんでいくと良いでしょう。
また、単語単体で覚えてしまうと、英文を読む中でその知識を活かしきれないことがあります。そのため例文を丸ごと覚える、または少なくとも例文をしっかり確認しておくことが大切です。単語帳を選ぶ際は、必ず例文が載っているものを選んでください。
こうしたポイントを踏まえ、おすすめしたい単語帳は以下の2冊です。
過去問の分析を基に、よく出る単語を優先度順に並べた単語帳です。熟語編にはしっかり例文が付いていますし、単語編もミニテストを通して単語の使い方が分かるようになっています。また、音声ダウンロードができるのも大きな特徴です。公式アプリもあり、好きな時に好きな場所で英語音声に触れることができます。
こちらを使うと、イラストを見ながらイメージで単語を覚えることができます。例文も豊富なので、単語の使い方もよく分かりますよ。音声CDにも楽しく学習できる工夫がされている他、イラストも可愛らしいので、どちらかというと低年齢児にぴったりです。
あるいは1人で学習するのが苦手な人には、オンライン英会話がおすすめです。英会話というとリスニングやスピーキングのイメージがあるかもしれませんが、近年は英検に特化したコースも多いのです。
例えばkiminiオンライン 英検5級合格コースの場合、レッスンの中で5級レベルの単語が使われているので、語彙力アップにつながります。単語を音で聞くことができ、自分で発音する中で覚えられるのも良い点です。もちろん5級の出題範囲の文法もまんべんなく学ぶことができます。
他にも英検に特化したオンライン英会話があるので、自分に合ったものを選んでください。
英検5級の単語学習にはフラッシュカードも有効
また、英検5級は幼児や小学校低学年が受けることもあります。すると単語帳を使った学習が苦手という場合もあるでしょう。そこでおすすめなのがフラッシュカードを使った単語学習です。
フラッシュカードは親子(あるいは先生と生徒)で取り組む学習法で、カードを使って学ぶびながら一度に大量の言葉を覚えることができます。
やり方は簡単で、大人が子どもの前で次々と絵や字の書かれたカードをめくっていきます。紙芝居をイメージすると分かりやすいでしょう。カードをめくる際は書かれている内容を英語で読みます。例えば靴が書かれたカードを見せる場合、「shoes」と読み上げてください。これをいくつも速いスピードで繰り返していくのです。
フラッシュカードは脳の働きを活用し、意識せずとも自然に言葉が覚えられる方法です。一部では受身の学習になるため、幼いうちからフラッシュカードばかり行っていると発達に偏りがでる、という意見もあります。ですが英単語を覚えるなど限られた場面でのみ使用し、親子のコミュニケーションとして使うのであれば効果的な方法の1つです。
フラッシュカードは手作りすることもできますが、市販のものは作りがしっかりしていて、色もキレイなものが多いです。例えば人気があるのは下記の商品です。
シリーズもので、「動作をあらわすことば」「写真で学ぶことば」など数種類が出ています。通常のフラッシュカードとして使っても良いですし、かるた遊びやメモリーゲームなどの遊びに使っても良いですね。
英検に特化した学習ではありませんが、扱われる単語が基本の単語であるため、英検5級で出題される単語と重なる部分が多いです。フラッシュカードである程度の語彙を押さえた上で、覚えきれていない単語を問題演習の中で確認していくのも良い方法です。
英単語の覚え方についてはこちらでも詳しく解説しています。
小学生の総合的な英検対策についてはこちらの記事を参考にしてください。
語彙力を武器に英検5級の合格をつかもう
英検受験に当たって語彙力は必須ですが、単語学習に必要なのは継続です。早めに取りかかり、何度も復習しながら記憶に定着させていきましょう。前置詞をセットにしたり、例文やフレーズで覚えたりと、実践で活かしやすい形で覚えておくのもポイントですよ。
覚え方も単語帳を使う学習の他、フラッシュカードを使った方法もあります。年齢や性格に合わせ、取り組みやすい方法を選んでください。いずれの場合も実際に発音し、音とセットで覚えるようにしましょう。スペルと意味・音がしっかりつながれば、その単語が出題されても自信を持って答えることができるでしょう。
とはいえ単語学習だけでは英検対策として不十分です。問題の形式などをあらかじめ知っておき、解き方を身につけなければいけません。単語学習と並行して問題演習も進めてください。しっかり対策して英検5級に合格し、その後の英語学習に対する自信をつけましょう。
英検5級の総合的な学習方法については、こちらの記事で解説しています。
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