英検3級は、5級・4級と同様に「使える英語の登竜門」と言われる試験です。
英検3級のレベルとしては中学校を卒業した程度なので、決して難しいわけではありません。そのため英検3級で不合格になってしまうと、「これってやばいんじゃないか」と心配になってしまうかもしれませんね。
ただ、英語の基本とはいえ英検3級の合格率は50〜55%ほどと言われており、言い換えると半数近い受験者が落ちている試験でもあります。
試験形式も独特だから、きちんと対策をしていないと実力を発揮できない場合もあるはずだよ。
そうだね。英検3級は、とにかく対策してなれることで合格できると思うよ。
ここでは不合格となってしまったた原因を検証し、どのように対策すべきか考えていきましょう。
英検3級で不合格となった原因は?
次回の合格を目指すために、まず今回不合格となってしまった原因を見つけましょう。一次試験の場合は大きく分けて2パターンの原因があるので、自分はどちらのパターンなのか考えてください。それに合わせて対策をしていきます。
二次試験の場合は、主に面接時の自分の態度を振り返ってみてください。一次試験で合格できているということは、英語力に問題はありません。評価観点や注意点を意識した対策を行えば、合格の可能性がぐっと高まります。
一次試験の場合
英検3級の一次試験で不合格となってしまった場合、足りなかったのは時間か理解度、あるいは両方と考えられます。しっかり原因を突き止め、次に活かしてください。
時間が足りなかった
「問題が難しいとは感じなかったけれど、最後まで解けなかった」という人は、時間配分がうまくいかなかったのでしょう。3級では筆記に50分、リスニングに25分ほどが与えられています。特に筆記は50分で穴埋め、長文、ライティングの3種類に取り組まなければいけないので、効率的に時間を使わなければいけません。
注意すべきは最後にライティング問題があること。「時間がなくてライティング問題ができなかった」というミスは、絶対に避けなければいけません。
なぜならライティング問題は一次試験の3分の1の配点を占めていて、ここで0点をとってしまうと確実に不合格となってしまうためです。特に今回ライティングで0点をとってしまった人は、ライティングを先に解いてから穴埋めや長文に取り組むことをおすすめします。
また、意外と時間をかけすぎてしまうのが穴埋め問題です。大問3の長文は、ある程度の文量を読まなければ解くことができません。つまり、ある程度時間がかかるのは仕方がない問題です。
一方、大問1・2の穴埋めは、知っていれば反射的に解くことができる問題です。大問1・2を合わせると20問なので、1問あたり1分で解いても20分かかります。そうなると長文とライティングを30分で解くことになるので、少々厳しくなります。そのため穴埋め問題に時間をかけすぎず、いかに長文とライティングに時間を残すかがポイントです。
理解が足りなかった
最後まで解けたかどうかに関わらず、問題を解いていて手応えがなかった、あるいは自己採点の結果60%を下回っていた…という場合は、理解が足りなかった部分があるかもしれません。ただ、英検3級は範囲が広いため、やみくもに学習しても効果は上がりづらいです。
まずは今回の結果やこれまでの学習経験から自分の苦手分野、つまり他の分野に比べて正答率が低いところを見つけ、ここを優先して対策しましょう。また、全ての分野で語彙力は必要となるので、単語に自信がない人は語彙力を上げることも意識してください。
そして試験日から逆算し、学習計画を立てます。語彙力については常に隙間時間などを利用して、少しずつ確実に増やしていくのが良いですね。家でしっかり取り組むべきは、まず苦手分野の対策です。それが終わったら過去問や予想問題を使って、何度も問題演習をしましょう。
二次試験の場合
実は英検3級の二次試験における合格率は、90%ほどと言われています。この数値を見ると「ほとんど合格している」と感じるかもしれません。評価観点をしっかり押さえて注意点を守っていれば、減点が最小限で済みます。そして面接時に必要な英語力は一次試験に比べて低いため、合格率が高いのです。
ただ、この数値を逆に読み取ると、10人に1人は不合格ということでもあります。二次試験で不合格となってしまった原因は、ほとんどの場合以下のいずれかが当てはまります。
- 問題に合わない答えを返してしまった
- 沈黙してしまった
- 日本語を使ってしまった
- 態度が良くなかった
発音が悪かったため落ちた、という話はあまり聞きません。それ以上に英語でコミュニケーションをとる姿勢や態度がよく見られています。上手に話すことを意識するだけでなく、面接官とコミュニケーションをとる、という意識をしっかり持って試験に臨みましょう。
英検3級に落ちた人がすべき対策
それでは分野ごとの対策をご紹介していきます。もし英検3級のレベルなど、試験そのものについての知識がないまま受験していた人は、英検3級のレベルと合格率、合格するための勉強方法の記事を読んでおくと良いでしょう。
リーディング対策
最初の穴埋め問題で出てくるのは、語彙問題と文法問題です。語彙問題は、覚えていなければ時間をかけても解けません。つまり、まずは単語や熟語、フレーズなどをしっかり覚えておくことが大切です。
英検3級で必要と言われる語彙は2000語ほどです。「でる順 パス単」(旺文社)のように優先度の高い単語から順にまとまっている単語帳を使うと、効率的に学習することができます。
また、最低限覚えておきたい単語は、こちらの記事にもまとめているので参考にしてください。→リンク
一方、文法問題も確実に得点したいところですが、中学校で習う全文法を総復習するにはかなりの時間と根気が必要です。もちろん文法がとても苦手という場合は、中学校の教科書を読み直す、あるいは参考書を使った学習をしなければなりません。「英検3級 総合対策教本」(旺文社)には英検3級で必要な文法がまとまっているので、使いやすいですよ。
ただ、ある程度は理解できている場合、文法に特化した学習はあまり効率的ではありません。問題演習をしていく中で、間違えたところはしっかり解説を読んで理解を深め、確実に苦手箇所をなくしていけば大丈夫です。間違えたところはノートにまとめておき、復習しやすくしておくのも良いですね。
そしてリーディング対策の肝となるのが長文問題です。長文問題は全部で3種類あり、それぞれにいくつか設問があります。いずれも時間をかければ確実に正解できるレベルの問題です。
ただ、試験には時間制限があるため、ゆっくり読んだり考えたりする時間はありません。そうなると、最低限の時間で問題を解くコツを身につける必要があります。
大切なのは、読む順番を意識すること。
- まずタイトルを読み、話題を推測する
- 次に設問を読み、文中から探す内容を把握する
- 本文を読みながら、設問の答えを探す
この順番で読んでいくと、「本文を読む」「設問の答えを探す」という2つの作業を同時に行うことができます。これまで英文を上から順に読んでいた人は、少し意識して取り入れてみましょう。
また、英文を読み慣れるためには問題演習が必要です。「英検3級 過去6回 全問題集」(旺文社)などを使いながら、いくつも読んでみてください。読む順番を意識すると共に、できるだけ時間を測りながら行うのがおすすめです。
ライティング対策
ライティング問題で0点をとることは、絶対に避けなければいけません。そのために必ず確認すべきことは2つです。
- 解答欄の中に英文が書いてあること
- それが問題に対応した答えであること
欄外に書かれたものは採点されませんし、問題と答えが対応していなければ0点となる恐れがあります。逆に言うと、これさえ守れていれば部分点はとれます。あとはなるべく満点に近づけるために、ライティングのポイントを確認しておきましょう。
最初に取り組むべきは、「主張+理由1+理由2」というテンプレートを身につけることです。英検3級のライティングでは、基本的にこの構成で書けば問題ありません。必要に応じて適切な接続詞などを入れると、論理的な文になるのでさらに良いですね。
そして意識すべきは、25〜35語という語数の目安です。数語のずれは問題ありませんが、極端に不足している、あるいは越えていると減点対象となります。難しい文を作る必要はありませんので、シンプルな文を書くことを意識してください。語数の増減がしやすくなる上、文法ミスも減りますよ。
あとは「英検3級 ライティング問題」(旺文社)などで問題演習を重ねましょう。
慣れてくると英文を作る時間も短くなるので、試験本番も余裕を持って取り組めるはずです。ライティングの細かい採点基準を知っておくことで、結果が出しやすくなるでしょう。
英検合格のためのネット教材
英検ネットドリル
- 「英検でる順パス単」「英検予想問題ドリル」「英検全問題集及びCD」の準1級から5級までの全24種類の教材がまるごと収録されてる。
- デジタル教材ならではの便利な機能が搭載、ペーパー教材よりはるかに効率的な学習ができます。
- タブレットPCとパソコンがあれば、24時間いつでもどこでも学べます。
リスニング・スピーキング対策
まずはそれぞれの問題形式を確認しておきましょう。どういう問題が出るか、あるいはどういう指示が出るか分かっていれば、その後の英文が聞き取りやすくなります。同じ理由から、リスニングでは音声が流れる前に、問題文に書かれたイラストや選択肢を見ておいてください。
スピーキングについては事前に問題を見ておくことはできませんが、流れを理解しておくことは大切です。二次試験における詳しい評価観点や試験時の注意点については、こちらの記事を参考にしてください。
そしてどちらにも共通する対策は、英語の音に慣れておくことです。日常的に英語の音を聞く機会がある人は別ですが、そうでない場合は意識して英語を聞く時間を作りましょう。耳を慣らすためには、なるべく毎日継続して取り組む必要があります。音声をダウンロードできる教材も多いので、ダウンロードして携帯電話などから聞くと便利ですね。
また、音読も効果が高い学習方法です。ただ読むだけでなく英文の意味を考えながら音読することで、頭の中で英語の音と意味を結びつける練習になります。初めはゆっくりでも良いので、リスニングのスクリプトなどを見ながら音読してみてください。慣れてきたら、英語の音声の後に続けて文を読むシャドーイングに挑戦するのも良いでしょう。
オンライン英会話もリスニング・スピーキングの練習として効果があります。聞かれたことに対してその場で英文を作る練習なので、ライティングにも有効ですよ。中でもkiminiオンラインには英検3級コースがあり、使われる語彙や文法も3級対策に特化しています。総合的に対策をしたい人にはおすすめのコースです。
英検3級は正しく対策すれば合格できる
1度不合格となってしまったことは残念ですが、ここであきらめてはいけません。英検3級の取得は「英語の基本がしっかりできている」という外部に向けた証明にもなりますし、基本を理解しておくことはその後の英語学習においてもプラスとなります。
まずは不合格となった原因をしっかり見つけ、それに合わせて対策を行いましょう。一次試験で時間が足りなかった人は、ライティングを先に解くなど時間配分を工夫すると共に、1問にかける時間を短くしていきます。語彙力を増やすこと、効率の良い英文の読み方を身につけることが必要です。
理解が足りていなかった場合は、苦手な分野から順に学習を進めてください。この場合も語彙力は必要になります。また、試験日から逆算して学習計画を立てておくと、やり残しなく対策することができます。
そして二次試験で落ちてしまった人は、何が原因だったのか自分を振り返っておきましょう。沈黙しない、日本語を使わない、挨拶をしっかりするなど、意識するだけで改善できることが多いはずです。できれば英語で会話する機会を設け、練習しておくと安心です。オンライン英会話なども検討してみましょう。
正しい対策を行い、ぜひ次は合格をつかんでください。
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