「英検を受けようかな」と考え始めた時、最初に挑戦しやすいのが5級です。現在小学校でも英語が必修化したことに伴い、小学生の挑戦者も多くなっています。
扱われる内容は英語の中でも基礎的なものなので、簡単と感じる人もいるかもしれません。ですが英検の試験形式に慣れていないと、解き方が分からず戸惑ってしまう、あるいは時間がなくなってしまう恐れがあります。そういった事態を防ぐためにも事前の対策は必要です。
この記事ではおすすめのテキストや問題集をご紹介します。英検5級合格を目指すのはもちろん、ここで英語の基礎を確実に身につけておくためにもしっかり学習しておきましょう。
英検5級の試験内容
英検5級はリーディングが25分、リスニングが20分の合計45分間で行われます。英検の入り口となる級なので、英語の基礎固めとしてもちょうど良いレベルです。また、マークシート形式なので、スペルを書くことができない小さなお子さんも取り組むことができますよ。
さらに任意で3分程度のスピーキング試験も受けられます。この試験は対面式ではなく録音形式なので、いつでもどこでも挑戦可能です。ただし1度しか受験できないので、対策をしてから臨むようにしましょう。
このスピーキング試験の合否は、5級の合否には関係しません。ただ、将来的にはスピーキング力も求められるため、ぜひこの段階で受けておくことをおすすめします。
試験の結果はCSEスコアに基づいて決まります。合格基準スコアはリーディングとリスニングの合計で419点、スピーキングテストでは266点です。
英検5級全体のレベルや勉強方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。
英検5級の練習問題
実際に5級ではどのような問題が出るのか見てみましょう。
「Tuesdays」は曜日に「s」が付いているので、「毎週火曜日」という意味になります。「毎週」と「ピアノ」が分かれば、「レッスン」が入ると分かるでしょう。
あるいは消去法で考えることもできます。1を使った「piano doors」は意味が通りませんね。2の「piano books」3の「piano chairs」は一見問題なさそうですが、「毎週火曜日にピアノの本(いす)を持つ」という変な意味になってしまいます。選択肢を選んだら、意味が通るかどうかの確認をするようにしましょう。
英語の基本的な文の構造は「主語+動詞〜」です。それを基に考えると、正しい文は「③it’s ④time ①for ②your bath」となります。主語は「it」、動詞は「is」ですね。この例題の場合は動詞が「is」しかないため、「③it’s 」が空欄の始めに入ることが分かります。そしてこれさえ分かれば、正しい組み合わせを「3 ③-①」に絞ることができます。
大問3ではこのような語句を並び替える問題が出題され、英語の基本的な文法知識が問われます。
それでは5級の問題の雰囲気をつかんだところで、学習に必要な本を選んでいきましょう。
英検5級におすすめのテキスト
まずは試験全体がカバーできるテキストを1冊用意しておくと安心です。英検5級には2016年度からスピーキングテストが導入されているので、ここもカバーされているものを選ぶと良いですね。
また、英語の音声が付いているかどうかも確認してください。その中から自身の英語力や学習ペースに合ったテキストを見つけましょう。
基本から丁寧に学習したい人向け
初めて受験する小中学生や、基礎を振り返りたい大人はこちらから選ぶと良いでしょう。出題傾向の分析に基づいて作られているので、効率よく学習することができます。
1回分が2ページにまとまっており、長時間集中するのが難しい子どもや、なかなか時間のとれない大人にも最適です。予想問題や模擬試験などの問題演習も豊富なので、ポイントを覚えるだけでなく実際に使いながら身につけていくことができます。
加えて英検5級の出題内容や攻略アドバイスなども含まれているため、これ1冊があれば英検5級を総合的にカバーすることが可能です。
フルカラーで見やすく、イラストも豊富で楽しく勉強できるテキストになっています。英検5級の出題範囲をしっかりカバーしながら、4技能(読む・聞く・話す・書く)をバランス良く伸ばすことができる構成です。
受験の流れやQ&Aなどの英検情報もしっかり載っているので、初めての試験にも安心して臨むことができます。
問題演習を重ねて自信をつけたい人向け
ある程度英語の知識を持っていて、英検の問題形式に沿った学習を進めたい人にはこちらのテキストがおすすめです。もちろん問題だけでなく解説もしっかりついているので、きちんとやり込めば1冊でも十分力がつきます。
こちらは日本英語検定協会推奨の過去問集です。過去問は英検公式ホームページで見ることもできますが、この過去問集には詳しい解説や訳が付いているので間違えた問題の復習がしやすいですよ。
リスニング音声やスピーキングテスト対策もしっかり含まれています。さらに、試験内容などが載っている英検インフォメーションもついているので受験のイメージがしやすく、当日落ち着いて臨むことができます。
1日30分×2週間で、きっちり5級の内容の演習が完了するテキストです。過去問ではないものの、英検の形式に沿った練習問題で解答のポイントを学ぶことができます。最後には模擬試験で学習した内容の総まとめができますよ。
英検5級におすすめのドリル
英検の基礎が身に付いてきたら、ドリルを使った学習も取り入れてみましょう。小学生が扱いやすいものを中心に紹介しますが、もちろん中学生以上が取り組んでも大丈夫ですよ。
こちらは小学校高学年であれば、1人で進めることもできるドリルです。カラーでイラスト付きのため、楽しみながら取り組むことができますよ。スピーキング対策も別冊で追加されているため、英検5級の試験全体の演習が可能です。
二択問題からスタートし、徐々に本番の形式までステップアップしていくドリルです。1日1枚というハードルの低さとページを切り離せる便利さから、保護者の人気も高い1冊です。
1冊全てをやり終えるのに25日間しかかからないので、試験直前の仕上げにももってこいですね。
ある程度学習をしてきた人が、直前の総仕上げとして使うのにぴったりなドリルです。マークシートも付いているため、本番さながらの演習ができるのも安心です。小学生向けと銘打った商品ではないものの実際に使っている小学生も多く、分かりやすいと評判が高い1冊です。
小学生に向けた学習方法や合格率については、こちらの記事でより詳しく解説しています。
英検5級におすすめの参考書・ツール
問題演習を進めていくと、自分の中で苦手な部分、あるいはより強化したい部分が見えてくるはずです。テキストにプラスして使うと効果的な参考書を分野別にご紹介します。
単語学習におすすめ
初めて受験する小学生は特に、語彙力を高める学習が必須です。単語が分からなければ解けない問題は多いので、できるだけ早い段階で取り組み始めましょう。
この本の最大の特徴は、過去問を分析して出題されやすい単語を順に掲載していることです。出題頻度が高い単語から順に覚えることができるので、とても効率的ですね。要所要所にテストがついているため、学習効果を自分で確認できるのも良いところです。
イラストを見ながら単語のイメージをつかみ、例文を通して使い方を学習することができます。CDには本の全内容が収録されているだけでなく効果音や音楽も使われているため、集中力が持続しますよ。小学生でも使いやすいよう、ふりがな付きなので安心です。
分野別学習におすすめ
単語学習は試験全体の対策として必要ですが、特に苦手分野や心配な部分がある人はこういった参考書やツールもおすすめです。
英検5級の総合的な対策としても活用できますが、特に文法を一から学びたいという人にはおすすめです。いわゆる文法用語は使われていませんが、会話表現を通して英語のルールを体得することができます。文法がしっかり身に付いていると、リーディングは安心ですね。
リスニングやスピーキングなど、英語の聞き取りや発声に不安がある人におすすめしたいのは、オンライン英会話です。実際に講師とやりとりする中で、使える英語が自然と身に付きます。kiminiオンラインには英検の級に特化したコースがあるので、使われる文法や単語までまとめて対策できますよ。
他にも英検対策に向いているオンライン英会話をこちらの記事で解説しているので、自分に合うものを見つけてください:
英検5級に合格して英語に対する自信を付けよう
英検5級は英語の基礎固めとなる試験だからこそ、きちんと対策をして試験に臨みましょう。まずはテキストを使った学習で試験の概要をつかみます。レベルや内容をしっかり確認し、自身の英語力や好みにあった1冊を選んでください。
基本的な内容が身に付いたら、ドリルを使った問題演習も効果的です。問題を解いた後は採点して終わりにするのではなく、解説までしっかり読むようにしましょう。問題を解く際は、自信がない問題に△の記号を付けておくなど工夫すると、復習すべき問題がすぐに分かるので便利です。
また、強化したい部分が見えてきたらポイントを絞った参考書などを使い、その分野を補強してください。特に語彙力の強化は多くの人にとって有効な対策となるはずです。英検5級に合格することは今後の英語学習に対する自信となるので、頑張ってくださいね。
英検5級の詳しい学習方法についてはこちらの記事で解説しているので、合わせて参考にしてください。
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