英検4級のリスニング対策を徹底解説!試験内容や時間の余裕を持って解くコツも紹介します

英検4級のリスニング対策を徹底解説!試験内容や時間の余裕を持って解くコツも紹介します

英検4級を受けるにあたって、リスニングは避けて通れない関門です。

「リーディングはある程度できるけれど、リスニングがどうも苦手・・・」

「音声になると、何を言っているのかさっぱりわからない・・・」

そんな風に、リスニングに苦手意識を持ってしまっている人も多いのではないでしょうか。

この記事では、長年学習塾で英検を受験する生徒たちを指導してきた実績のある私が、英検4級のリスニングテストを受けるにあたり覚えておきたいリスニングのコツや、効率的な勉強方法についてまとめてみました。

これを読めば、リスニングに必要な情報はすべて把握できるようになるはずです。

英検4級のリスニングについて不安がある人は、是非参考にしてみてください。

目次

英検4級リスニングってどんな試験?

英検4級は一次試験と二次試験に分かれていて、リスニング試験はそのうちの一次試験に含まれます。

一次試験

  • リーディングテスト(計35問)
  • リスニングテスト(計30問)

二次試験

  • スピーキングテスト(音読+4問)

このうち、二次試験であるスピーキングテストは任意での試験となり、英検4級の合否には影響しません。

スピーキングテストについて、詳しくは以下の記事で解説していますので、是非ご参照ください。

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そのため、一次試験の半分を占めるリスニングテストで、いかに多く得点するかが英検4級合格の鍵となります。

リスニング試験は30分間で、計30問が出題されます。

出題はすべて3~4択の選択問題。録音された音声を聞いて、適切な解答を選んでいきます。

すべての問題は2回ずつ放送されます。

英検4級リスニングの配点、合格点は?

英検4級一次試験のスコアは、リーディング500点・リスニング500点の合計1000点満点で、合格基準点は622点とされています。

しかし、計30問あるリスニング問題のうち、どの問題が何点分かという具体的な配点は発表されていません。

また、英検では2016年から「英検CSEスコア」という独自の採点基準が導入されており、リーディング・リスニングそれぞれのバランスが重視される採点方法となりました。

そのため、リスニングで何点取れば合格なのか、何問正解すれば良いのか、といった具体的な数値はわからないのが実情です。

「英検CSEスコア」について、詳しくは以下の記事で解説していますので、是非ご参照ください。

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とはいえ、ただ闇雲に受ければ良いというわけではありません。

1000点満点中、合格基準点が622点ということから、英検4級合格には6割強の正答が必要です。

各設問の配点が不明なことから、余裕をもって7割。つまり、リスニング全30問のうち21問は正答しておきたいところです。

英検4級リスニングでは、どんな問題が出る?

英検4級のリスニング問題は、以下の3形式で出題されます。

  • 大問1:会話の応答文選択(10問)
  • 大問2:会話の内容一致選択(10問)
  • 大問3:文の内容一致選択(10問)

ここでは、実際の過去問を参照しながら、それぞれの問題の特徴を見ていきましょう。

大問1:会話の応答文選択

リスニングの大問1は「会話の応答文選択」問題です。

それぞれの問題には1枚ずつイラストが添えられており、その場面での男女の会話が交互に放送されます。

このような会話に続く応答として、適切なものを選択します。

今回の正解は①です。

大問1では、今回ご紹介したもののように、話のつじつまが前後で合うような応答を選ぶ必要があります。

男女が何について会話しているのかをしっかり把握しながら取り組むようにしましょう。

このような形式で、計10問が出題されます。

大問2:会話の内容一致選択

大問2も大問1と同様、男女の会話が放送されます。

ただし、大問1が「応答」として適切なものを選んだのに対して、大問2では二人の会話の「内容」として適切なものを選んで回答します。

以下が、実際に過去出題された問題です。

正解が①~④のどれなのか、是非実際に考えてみてください。

今回の場合、正解は④です。

大問2では、このように数に関する問題や、天気・時間・頻度に関する問題がよく出題されます。

それぞれの数や時間などのキーワードが、どのような意味で使われているかをしっかり確認しながら聞き取ることが大切です。

このような形式で、全10問が出題されます。

大問3:文の内容一致選択

大問3は、これまでの大問1・大問2とは異なり、会話ではありません。

話し手1人によるナレーションを聞き、その内容として適切なものを選ぶ形式です。

以下が、実際に出題された過去問です。

こちらも、正解がどれなのか是非実際に考えてみてください。

今回の場合、正解は①です。

数学が好きでないのに、試験で良い点が取れた。だからこの少年は驚いたんですね。

このように、大問3では放送されるナレーションの要点を掴むことがポイントとなります。

出題されやすいものとしては、今回のような理由のほかに、話者のしたいこと・予定・できごとなどの話題が挙げられます。

このような形式で、全10問が出題されます。

英検4級リスニングで合格点を取るためのコツ

「リスニングでどんな問題が出るかはわかったけれど、本番でしっかり解けるかな・・・」

そんな風に心配になってしまった人も、安心してください。

英検4級のリスニングは、しっかり対策をした上で臨めば、決して難しい試験ではありません。

そこで、ここからは英検4級のリスニングテストで合格点を取るためコツについてご説明していきたいと思います。

コツ①:問題を先読みする

英検4級の試験は、リーディング(35分)⇒リスニング(30分)の順番で行われます。

そこでポイントなのが、リーディングテストを早めに終わらせて、放送が始まる前に「リスニングテストの問題に目を通しておく」ということ。

なぜかというと、事前に問題を見ておくことで、ある程度内容を予測することができるからです。

たとえば、以下の問題を見てください。

これは、2020年度第3回の英検、大問2の選択肢の1つです。

4つの選択肢を見ると、それぞれが「場所」に関係していることがわかるかと思います。このことに気づければ、「場所」に注意しながら放送を聴くことができるようになりますよね。

リーディングテストが終わったら、リスニングが始まるまでおとなしく待っているのではなく、設問を先読みして、どんな質問が来るか予想しておくようにしましょう。

コツ②:5W1Hに注意

先程ご紹介した「問題の先読み」は、大問2と大問3に有効なコツです。

大問1の場合には、問題用紙にイラストしかヒントが無いため、なかなか内容を推測することができません。

そこでポイントになってくるのが、放送文の中の「疑問詞」、いわゆる5W1Hに着目することです。

疑問詞(5W1H)とは、What(何), Where(どこ), When(いつ), Why(なぜ/なんで), Who(誰), How(どのように/どのくらい)の6つのこと。

これらが使われた場合、相手はそれに対しての答えを言わなければなりません。

つまり、会話の中で5W1Hが聞き取れれば、その応答はそれへの答えになるはずだということがわかるんです。

具体的には、以下の通り。

  • What(何)?⇒ものごと
  • Where(どこ)?⇒場所
  • When(いつ)?⇒時間、時期
  • Why(なぜ/なんで)?⇒理由
  • Who(誰)?⇒人物
  • How(どのように/どのくらい)?⇒程度、状態、方法など

たとえば、以下の問題を見てください。

3番目の発言の頭にあるWhereという疑問詞が聞き取れれば、それへの応答が「場所」に関することだということがわかりますよね。

大問1の全ての問題に疑問詞が使われているわけではありませんが、その割合は毎年高いです。また、大問2と大問3においても、疑問詞は重要なキーワードとしてよく使われます。

What, Where, When, Why, Who, How、これら5W1Hの発音はしっかり聞き取れるようにしておきましょう。

英検4級リスニングに対策するための勉強法

まずは単語から

リーディングにしろリスニングにしろ、英検4級に出てくる問題を理解するためには、英単語の知識が必要不可欠です。

また、人間は自分で発音できない音を耳で正確に聞き分けることができません。そのため、英単語の理解は文字情報だけでなく、音声としても理解しておく必要があります。

英検4級合格に必要な単語量は、800~1300語前後。

これらを効率的に覚えていくためには、「単語帳」を活用して勉強するのがオススメです。

オススメの単語帳については、以下の記事で詳しくご紹介していますので、是非ご参照ください。

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問題集を使って演習

英単語がある程度わかるようになったら、問題集を使って実際の問題に触れていきましょう。

このときオススメなのが「シャドーイング」という勉強法です。

シャドーイングというのは、聞こえてきた音声を自分の声で繰り返す訓練のこと。

先程もご説明した通り、人間は自分で発音できないものは聞き取ることができません。そのため、シャドーイングで発音練習をすることで、口が英語の発音を覚えていき、それが結果としてリスニングでの聞き取り力向上に繋がります。

問題演習をする際には、CDプレイヤーやスマホなどの一時停止機能を活用しながら、自分でも実際に声に出して練習をするようにしましょう。

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過去問を使って最終確認

英単語の理解もある程度固まり、シャドーイングを交えた問題演習で英文を聞き取ることにも慣れてきたら、あとは過去問を使った実戦形式での演習を行いましょう。

試験本番というのは、どうしても緊張してしまうもの。

そんなとき、特に影響を受けやすいのが「聴覚」です。緊張したり興奮したりしていて、人の話が上手く入ってこない、そんな経験はありませんか。

本番で必要以上に緊張しないためにも、しっかり時間を計った上で、マークシートを使い、可能な限り本番に近い環境下での演習をするようにしましょう。

実戦形式での演習を繰り返すことで、本番でも焦らず平常心で取り組むことができるようになるはずです。

オススメの過去問題集については、以下の記事で詳しくご紹介しています。是非ご参照ください。

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リスニングをマスターして、英検4級合格を掴み取ろう!

リスニングテストは、英検4級の半分を占める試験です。

リーディングでどんなに点数が取れたとしても、リスニングができていなければ英検4級に合格することはできません。

今回ご紹介した勉強方法やコツをしっかり確認すれば、必ずリスニングがマスターできるはずです。

リスニングがマスターできたら、後は総合演習あるのみ。

こちらの記事で、英検4級の総合的な勉強方法について解説していますので、是非参考にしてみてください。

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この記事を書いた人

純ジャパバイリンガル早大生/高校時代英語全国1位、TOEIC965点、英検1級/ 純ジャパ・留学経験なし・海外経験なし・凡人でも独学で英語をマスターする方法について発信/17000語覚えた英単語暗記法&正しい努力で超効率的な勉強をする方法▶︎noteへ

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