英検4級を受験するにあたり、必要になってくるのが参考書や問題集。
とはいえ、実際の書店に足を運んだり、Amazon等のWebサイトで検索したりしてみると、たくさんの本があってどれを選べばいいのかわからなくなってしまいますよね。
この記事では、長年学習塾で英検を受験する生徒たちを指導してきた実績のある私が、英検4級の対策をする上での参考書や問題集の選び方、オススメしたい過去問・参考書・問題集、それらの上手な活用の仕方についてまとめてみました。
何を買えば良いか迷っている人、買ったは良いけど勉強の仕方がよくわからない人は、是非参考にしてみてください。
英検4級の参考書・問題集を選ぶ前に
英検とは、公益財団法人英語検定協会が主催する英語技能検定のことで、そのうち4級は「中学中級程度」のレベルの試験だとされています。
中学中級程度というのは、だいたい中学2年生で習う内容が出題されるという意味です。
そのため、小学生や中学1年生にとっては発展的な内容となりますし、中学2年生・3年生にとっては良い実力確認の機会となります。
問題集や参考書を選ぶ際には、現在の自分の立場・実力をしっかり確認した上で選ぶようにしましょう。
「自分の実力がどれくらいかわからない」、そんなときは試しに過去問を解いてみるのもオススメです。
その上で、単語がわからなければ単語帳、文章が読めなければリーディング対策、音声が聞き取れないのであればリスニング対策といった具合に、自分に必要な対策を取っていきましょう。
英検4級のレベルや合格率については、こちらの記事で更に詳しく解説しています。是非ご参照ください。
関連記事 英検4級のレベルや合格率は?合格点を取るための勉強法も解説します
英検4級の参考書・問題集を選ぶときの注意点
話は英検4級に限ったことではありませんが、世の中には星の数ほどの参考書・問題集が存在しています。
その様相はまさに「玉石混淆」。優れた良書もあれば、使ってもあまり効果が得られないものもあり、選ぶのになかなか骨が折れます。
また、人の相性と同じように、参考書・問題集も使う人によって向き不向きがあります。
ある人にとっての良書も、別の人にとっては悪書になり得るため、実際に自分の目で確かめて購入するのが一番です。
選択肢が多いというのは一見良いことのようですが、それによって迷いが生まれてしまうのもまた事実。
ということでここからは、良い参考書・問題集を選ぶために注意したいポイントと、リーディング・リスニングなどの技能ごとにオススメの参考書についてご紹介していきたいと思います。
ポイント①:見やすさを重視する
参考書・問題集を選ぶ際、その見やすさは最も重要です。
たとえば洋服などを買うとき、どんなに質が良いもの、どんなに着心地が良いものと言われたところで、見た目のデザインが気に入らなければ着る気にならないですよね。
参考書・問題集を選ぶ際も同じです。
白黒印刷で文字ばかりの仰々しいものを選ぶよりは、図表やイラストがふんだんに使われていたり、カラー印刷で見やすかったりするものを選ぶ方が、勉強を進める上でのやる気に繋がります。
書店で実際に手に取ってみたり、Web上の試し読み機能を利用したりして、見やすくて自分にしっくり来る一冊を見つけましょう。
ポイント②:適したレベルのものを選ぶ
参考書・問題集を選ぶ際にやってしまいがちなのが、簡単すぎるor難しすぎるものを選んでしまうという失敗です。
たとえば、基礎を固めるために5級の本から始めてみたとしましょう。
確かに基礎は固まるかもしれませんが、受験するのはあくまで4級です。であるならば、多少難しくても4級を対象とした本で勉強を進める方が確実に近道です。
それでも4級向けのものは難しくて手が出ないという場合には、そもそも4級を受けるための準備が整っていないと言えますので、まずは5級の受験から検討しましょう。
英検4級は「中学中級程度」のレベルの試験ですので、小学生の人などは5級から受験する方が間違いありません。
「それでも4級が受けたい!」という場合には、小学生が英検4級を受ける際の注意点について、以下のページで詳しく解説してあります。是非受験前に参考にしてみてください。
関連記事 英検4級に小学生で挑戦!小学生の合格率や勉強法について解説します!
また、どうせ後々受けるからと、いきなり3級用の本に手を出したとしたらどうでしょう。
3級は「中学卒業程度」のレベルとされているため、4級を受験しようとする人にとってはあまりに難し過ぎます。そのため、3級に合わせて作られた本を使って勉強したとしても、つまずきが多くなってしまい、学習の効率が著しく落ちてしまいます。
「勉強するレベルを間違えてしまった」、「英検4級になぜ落ちたのか理由がわからない」、そんな人は以下のページで英検4級再受験のためのポイントを解説していますので、是非参考にしてみてください。
関連記事 英検4級に落ちた人集合!苦手な部分を把握してやり直そう!
ポイント③:演習問題が付いているものを選ぶ
参考書・問題集を買うにあたって、同じような内容のものを何冊も買う人は稀です。
大抵の場合、単語帳1冊・リーディング対策1冊・リスニング対策1冊といったように、用途ごとに1冊ずつ購入するか、または全部まとめて1冊にまとめるかすると思います。
そんな貴重な1冊には、是非演習問題の付属したものを選ぶようにしましょう。
なぜなら、解説ばかりが多いところで、実際の問題に触れなければ実力は向上しないからです。
解説もあり、演習問題も豊富な参考書・問題集を選ぶようにしましょう。
英検4級におすすめの参考書・問題集・過去問
英検4級の試験は、リーディング500点・リスニング500点・スピーキング500点の計1500点満点で採点されます。
ただし、これらのうちスピーキング試験は任意の試験であり、4級の合否に影響しません。そのため、英検4級を目指すにあたっては、リーディングとリスニングの2種類の技能に焦点を絞って対策していくことが重要となってきます。
ということでここからは、リーディング・リスニングそれぞれの技能別におすすめの問題集・参考書を中心に、どちらにも役立つ「単語帳」、直前演習に最適な「過去問」について、オススメの本をご紹介させて頂きます。
単語帳
英検4級に必要な英単語は、約800~1300語と言われています。
リーディングにしろリスニングにしろ、英検4級の問題を解くためには英単語の知識が必須。
そのため、まずは単語帳で英検4級の問題に出てくる単語や熟語の知識をしっかり定着させましょう。
ここでは、特にオススメしたい単語帳を3つご紹介します。
とはいえ、せっかく良い単語帳を買っても、勉強の仕方がわからなければ効果が充分に発揮されません。
単語帳の効率的な使い方や、単語と熟語の覚え方のコツなどについて、以下のページでそれぞれ詳しく解説しています。理解度チェックのテストもありますので、是非力試しにやってみてください。
関連記事 英検4級の単語を完全攻略!単語一覧、よく出る単語をまとめてみました
関連記事 英検4級の熟語を完全攻略!よく出る熟語も紹介します!
リーディング対策
単語・熟語の学習がある程度進んだら、リーディング対策へ進みましょう。
英検4級で出題される文章を読むためには、単語・熟語の知識と並んで英文法についての理解が必要不可欠です。
「動詞の過去形」や「比較級・最上級」、「不定詞」などの中学2年生までに習う英文法の知識についてしっかり理解を固め、その上で文章問題にどんどん触れていきましょう。
リーディング対策には、次の参考書・問題集がオススメです。
リスニング対策
英検対策をするとなると、どうしてもリーディングへの対策が中心となってしまい、リスニング対策がおろそかになってしまいがちです。
リスニングはリーディングと同様の500点分の配点がされており、「英検CSEスコア」が導入されてからは、更にその重要度が増してきました。
「英検CSEスコア」については、こちらの記事で詳しく説明していますので、是非ご参照ください。
関連記事 英検4級のレベルや合格率は?合格点を取るための勉強法も解説します
リスニングを制するものは英検を制する。
リスニング対策は、英検合格に向けて避けて通れない関門です。
リスニングの対策をするには、実際の音声を確認することが必要不可欠です。
参考書や問題集を選ぶ際には、音声の確認できるCDやアプリが付属しているかを必ずチェックしましょう。
リスニング対策には、次の参考書・問題集がおすすめです。
過去問
リーディング・リスニングへの対策がある程度形になってきたら、過去問を使って実力試しをしてみましょう。
中学2年生・3年生の場合には、いきなり過去問に入ってしまっても大丈夫です。
ここで注意しておきたいのは、解いた後にしっかり復習をするということ。
問題演習をするとき、どうしてもマルバツを付けただけで満足してしまいがちですが、間違えた問題を復習しなければせっかく解いた過去問も効果半減です。
間違えてしまった問題をしっかり分析して、必要があれば単語帳や参考書を使って苦手箇所をしっかり補強しておきましょう。
過去問では、次のものが特におすすめです。
参考書や問題集、過去問の上手な活用方法
「英検4級のための本も買ったし、これで対策はバッチリ!」
そんな風に思っている人は、ちょっと待ってください。買っただけで満足してしまっていませんか?
たとえ良い本を手に入れたとしても、それを使いこなすことができなければ宝の持ち腐れです。ということで、ここではせっかく買った参考書や問題集、過去問の効力を最大限に高めるための活用方法についてご紹介したいと思います。
まずは計画を立てよう
対策本を買ったときにありがちなのが、とりあえずがむしゃらに解き始めてしまうこと。
そのままスタミナが保てば良いですが、大抵は途中で力尽きて、そのまま続きをやらずに本番を迎えてしまうなんてことも・・・。
英検4級対策の本を買ったら、まずは試験本番までの学習計画を立てましょう。
実際に受験する試験日程から逆算して、「この本をいつまでに終わらせなければいけないか」、「そのためには1日何ページで進めなければいけないか」といったスケジュール感やペース配分をしっかり考えてから取り組むことが大切です。
実際に問題を解いてみよう
計画を立てられたら、後は実行あるのみ。どんどん問題に取り組んでいきましょう。
このときオススメなのが、「本に直接答えを書き込まない」ということ。
直接答えを書き込んでしまうと、二回目以降の復習をする際、以前書いた答えがわかってしまって、復習の効果が半減してしまいます。
できれば、自分の解答はノートやルーズリーフなどに書いて、本にはなるべく書き込まないようにしましょう。
とはいえ、「もう2周目!」、「時間が無いから1周で仕上げる!」という場合には直接書き込むのもアリです。自分の立てた計画に沿って、臨機応変に使い分けていきましょう。
しっかり答え合わせをしよう
せっかく問題を解いても、解きっぱなしでは充分な効果が得られません。
正答を見ながらしっかり答え合わせをするようにしましょう。
このとき、間違えてしまった場合には、単に×を付けるだけでなく、解説をしっかり読んで「自分がなぜ間違えてしまったのか」という理由をしっかり確認するようにしましょう。
改善のための対策を立てよう
問題を解いて答え合わせをし、ある程度の数をこなしたら、自分の解答を改めて見返してみましょう。そこには「得意な問題」と「苦手な問題」のそれぞれが存在しているはずです。
このうち、苦手な問題をどうやって減らしていくかが重要ポイント。
必要に応じて最初の計画を変更したり、苦手を克服するための本を別に用意したりして、改善のための対策を立てるようにしましょう。
本での学習以外も含めた総合的な学習方法について、以下ページで詳しく説明しています。
「本だけの学習じゃ不安だな・・・」と思う人はこちらも是非参考にしてみてください。
関連記事 英検4級のレベルや合格率は?合格点を取るための勉強法も解説します
英検4級でも甘く見てはいけない!参考書・問題集・過去問をやり込んで自信を付けよう
英検4級は「中学中級程度」のレベルとされており、「中学卒業程度」の3級と比べて簡単だと思われがちです。
しかし、英検4級を甘く見てはいけません。しっかり対策を立てた上で臨まなければ、合格することはできません。
今回ご紹介したものを参考に、自分に合った参考書・問題集・過去問を是非手に入れてください。
それらをやり込んで繰り返し学習をすることができれば、英検4級合格へ向けての自信が付くはずです。
英検4級合格へ向けて、あとは実践あるのみです。頑張りましょう!
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