2017年の第1回から、英検準二級にも「ライティング」の試験が追加されました。
英検準二級に合格するためには、ライティングで良い点数を取らなければいけません。
しかし、英検に挑戦している多くの方が
- 英語でライティングすることが苦手
- どうやってライティングを勉強すれば良いのか分からない
という不安を抱えているはずです。
そこでこの記事では、英検準二級を突破するためのライティング対策方法を徹底的に解説していきます。
また、ライティング試験で良い結果を出すコツや予想問題なども紹介しています。
「英検準二級の一次試験をしっかり突破したい!」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
英検準二級ライティングの概要!採点基準はどうなっている?
ライティング試験の対策方法を解説する前に、英検準二級ライティングの概要について説明します。
試験の形式や内容をしっかり理解できていないと、効率のいい学習はできません。
まずは準二級のライティングがどのような試験なのかを知るところから始めましょう!
ライティングの試験内容
英検準二級のライティングは、質問に対する答えを「英語の文章で回答する」内容になっています。
実際の問題を見てみましょう。
Questionで聞かれている質問について、自分の意見と「その理由を2つ」英文で書きます。
準二級の場合、解答文字数の目安が50~60語となっています。
ライティングの採点基準
準二級ライティングの採点基準についても説明しておきます。
英検公式によると、ライティングの解答は4つの観点から採点されます。
4つの観点
- 内容
- 構成
- 語彙
- 文法
各観点は5段階(0~4点)で評価され、得点の満点は16点に設定されています。
正しい「内容」が含まれているか
Questionで問われている質問に対して、「正しい内容で答えられているか」が採点時に見られるポイントの一つです。
採点時に見られる「正しい内容」とは
- あなたの解答が質問内容と関連性がある
- 自分の意見を1つ+その意見を支える意見を2つ伝えている
- 具体的な例などが含まれている
例えば、聞かれている質問に対して答えていることが「的外れ」だと、減点対象になってしまいます。
(例)
質問:学生は必ず部活に入るべきですか?
解答:私は食べることが大好きです。
上記の例は極端ですが、聞かれていることに対してしっかり受け答えできていない解答を書いてしまうと、ライティングで点を落としてしまうので注意です。
また、必ず「自分の意見を1つ+意見を支える理由を2つ」述べるようにしましょう。
複数の意見を書いたり、自分が主張する意見とは逆の理由を書いてしまうのはNGです。
適切な「構成」で作成されているか
英文が論理的な構成で作られているかも、採点ポイントの一つとして見られます。
接続詞などを上手に活用して、自分の意見とその理由が採点者に伝わりやすいような文章作成を心がけましょう。
質問内容と関係の無いことや自分の意見とずれた理由などを書いてしまうと、文章全体の流れが悪くなり、減点対象となり得ます。
正しい「語彙」が使われているか
当然のことですが、正しい語彙を使って表現されているかも重要なポイントです。
ライティングテストを受ける際は、常に下記の2つを意識しながら英文を書くようにしましょう。
- 正しい「つづり」で単語を書いているか?
- 正しい意味で単語を使っているか?
適切な「文法」が使われているか
語彙と同様、文法に関しても適切に使われているかが問われます。
また、同じ形の文章が繰り返されたり、不完全な文しか書かれていない場合、点数を落としてしまう可能性があるので注意です。
不完全な文とは
- Because it is good.
- That’s excellent !
上記に挙げたような不完全な文は「具体性」に欠けています。
採点者に自分の意見が伝わるように、具体的な文章作成を心がけましょう!
英検ライティングの採点については、英検公式ページでも確認できます。
ライティングの配点
続いて、ライティングの配点について説明します。
準二級のライティングでは、先程紹介した「採点時に見られる4つのポイント」ごとにそれぞれ5段階(0~4点)で評価され、得点の満点は16点に設定されています。
- 内容
- 構成
- 語彙
- 文法
これを聞くと、「え?ライティングの配点は16点しかないの?」と疑問に感じるかもしれませんが、実はそうではありません。
英検には「CSEスコア」という英検独自のスコアがあります。
準二級の一次試験と二次試験(面接)それぞれのCSEスコアの満点は以下の通り↓
- リーディング→600点
- ライティング→600点
- リスニング→600点
- スピーキング(面接)→600点
つまり、合否判定に用いられるCSEスコアにおいては、ライティングの満点は「600点」ということになります。
「600点のうち何点取れば合格ライン突破なの?」
英検準二級の一次試験を合格するためには「合計1322点」取らなければいけません。
リーディング+ライティング+リスニングの満点スコアを合わせたら「1800点」ですから、およそ73%(1322÷1800)の正答率が必要です。
ライティングでも7割以上の正答率を目指したいところ。
しかし、ライティングはリーディングやリスニングと違って問題数が一つしか無いため、自信がどのくらいの正答率か確かめることも難しいと言えます。
「ライティング学習の目標を立てたい」という方は、先程紹介した「4つの観点」に注意しながら勉強を進めることが大切です。
英検準二級の概要や配点、合格率などについては以下の記事で詳しく解説しています。
英検準二級ライティングの書き方のコツを紹介!
ここからは、英検準二級ライティングで高い評価を受けるためのコツを紹介していきます。
「ライティングは対策が難しそう」というイメージを持っている方が多いのではないでしょうか?
以下で紹介するコツを意識するだけで、「やるべきことが明確になる」ので、試験対策を効率よく進めることができるようになります。
そして、結果的に本番でも高いスコアを目指せます!
英検準二級ライティングの書き方のコツ
- ライティングの型を覚える
- 「理由を書きやすい」意見を選ぶ
- ライティングの例文・使える表現を覚える
ライティングの型を覚える
まず覚えて欲しいコツが「ライティングの型」です。
先程説明したように、準二級のライティングでは質問に対して「自分の意見+その理由2つ」を文章で書くテストということは決まっています。
そのため、あらかじめ解答文の型を決めておくことができます。
事前に英文の型を用意しておけば、あとは質問に対して自然な内容の文章を当てはめていくだけで、質の高い解答を作ることが可能になります。
以下が、準二級のライティングで使える文章の型です↓
- 主張(自分の意見)と前置き
- 1つ目の理由(First,~)
- 2つ目の理由(Second,~)
- 結論(再び自分の主張を述べる)
①主張(自分の意見)と前置き
まずは質問に対する自分の意見を表明するところから書き始めます。
自分の主張を伝える場合、基本的に以下の2パターンが使えます。
①質問がYesまたはNoで答えられる場合
Yes,I do. / No,I don’t.
Yes,I think so. / No,I don’t think so.
②どちらがあなたの意見に近いか聞かれている場合
I think it is better ~.
英検準二級ライティングの問題では、パターン①「YesまたはNoで答えられる」ものが多いです。
質問が「Do you think ~ ?(あなたは~だと思いますか?)」であれば、基本的にYesかNoで自分の意見を表明しましょう。
稀に「Which do you think is better ~ ?(▲▲と◆◆のどちらがより良いと思いますか?)」という質問をされることがあります。
「どちらが良いですか?」という質問に対してYesやNoで答えるのは不適切なので、この場合パターン②のように「I think it is better ▲▲.」と答えると良いです。
自分の意見を伝えたら、さらに「前置き」を加えておくと文章として読みやすくなります。
前置きで書くことは単純で「私がYes(NO)と考える理由は2つあります。」と伝えるだけです。
準二級ライティングでは自分の意見を必ず2つ書かなければいけないので、これは度の試験でも使えるコツです。
前置きの書き方
I have two reason.
ここまでをまとめます。
準二級ライティングの型(例文) | |
自分の主張 | 【①質問がYesまたはNoで答えられる場合】 Yes,I do. / No,I don’t. Yes,I think so. / No,I don’t think so. 【②どちらがあなたの意見に近いか聞かれている場合】 I think it is better ~. |
前置き | I have two reason. |
自分の主張を支える理由を2つ書く
続いて、理由を2つ記載します。
一つ目の理由は「First,~」、二つ目の理由は「Second,~」から始めるだけで、文章全体の読みやすさが上がります。
理由を書く際は、減点を減らすためにも「具体例や根拠」などを付け加えることが大事です。
なので、1つの理由に対して2文書くことが理想です。
理由を2つ記載する
First,~~(理由①). That is why ~~.
Second,~~(理由②). For example ~~.
ここまでをまとめます。
準二級ライティングの型(例文) | |
自分の主張 | 【①質問がYesまたはNoで答えられる場合】 Yes,I do. / No,I don’t. Yes,I think so. / No,I don’t think so. 【②どちらがあなたの意見に近いか聞かれている場合】 I think it is better ~. |
前置き | I have two reason. |
理由① | First,~~(理由①). That is why ~~. |
理由② | Second,~~(理由②). For example ~~. |
結論(再び自分の主張を述べる)
理由を2つ書いたら、最後にもう一度自分の意見を述べて文章を終わりにしましょう。
結論(再主張)の書き方
For these reasons, I think ~~.
以上が準二級ライティングの型です。
この型に合わせて文章を作るだけで、減点されにくい解答が出来上がるのでおすすめです!
準二級ライティングの型(例文) | |
自分の主張 | 【①質問がYesまたはNoで答えられる場合】 Yes,I do. / No,I don’t. Yes,I think so. / No,I don’t think so. 【②どちらがあなたの意見に近いか聞かれている場合】 I think it is better ~. |
前置き | I have two reason. |
理由① | First,~~(理由①). That is why ~~. |
理由② | Second,~~(理由②). For example ~~. |
結論(再主張) | For these reasons, I think ~~. |
「理由を書きやすい」意見を選ぶ
準二級のライティングでは自分の意見を書かなければいけません。
この時、「本当に自分が思っている意見」を正直に書こうとする方がいますが、それはNG行為です。
重要視すべきは「理由を英語で書きやすい意見を選ぶこと」です。
ライティングテストで見られるのはあくまでも「英語の文章が正しく書かれているか」です。
あなたの本当の意見かどうかを採点者は気にしません。
なので、質問文を見たら、下記の2つをそれぞれ考えて、英語で書きやすい方を自分の意見として採用してください。
- Yesを選んだ時の理由 / Noを選んだ時の理由
- (質問がWhichの時)選択肢①を選んだ時の理由 / 選択肢②を選んだ時の理由
ライティングの例文・使える表現を覚える
準二級のライティングで合格ラインを突破するためには、本番で使える表現をあらかじめ覚えておくことが大切です。
使える表現を用意しておくだけで、試験本番での書きやすさが大きく変わってきます!
そこで、ライティングテストで活用できる表現・例文をいくつか紹介します。
主張 | I think that ~~. / I don’t think that ~~.I believe that ~~. / I don’t believe that ~~.In my opinion, ~~. |
理由 | First,~~.Second,~~.First of all,~~.(何よりもまず)To begin with,~~.(まずはじめに)Also,~~.(また、~。) |
具体例や根拠 | for example,(例えば)for instance,(例えば)in my experience,(私の経験では)because ~~(なぜなら)thanks to ~~(~のおかげで)It’s+for+to構文(It’s important for students to exersice【学生にとって運動することは重要】) |
結論(再主張) | That is why I think ~~.(このような理由で私は~と思っています。)Therefore,I think ~~.(それゆえ、私は~と考えます。)For these reasons, I think ~~.(これらの理由で私は~と思います。) |
英検準二級ライティングの参考書と勉強法
英検準二級ライティングで評価を得るコツを本番で活かすために、しっかり勉強しなければいけません。
ここでは、ライティング学習に役立つ参考書とおすすめ勉強法を解説します。
ライティング対策におすすめの参考書
準二級のライティング対策で使える参考書を3つ紹介します。
英検準2級ライティング大特訓
ライティングの基本となる構成力やアイデア力が身につく参考書です。
英文を書く際に使える文法や単語もまとめられているので、ライティングを一からしっかり学びたい方におすすめの一冊です!
特徴
- ライティングの基本となる構成を学べる
- 減点されないために必要な語彙力が身につく
- 二次試験にも活かせるアウトプット力が養える
英検分野別ターゲット英検準2級ライティング問題
ライティングで採点されるポイントをおさえながら、どうやったら高いスコアを取れるかが分かりやすく解説されています。
チェックリストやNG解答例があるので、減点されてしまう文章を避ける練習もできる一冊です。
特徴
- 採点基準に沿った攻略法がまとまっている
- 練習問題+模擬テストで実力UPが狙える
- チェックリスト・NG解答例あり
最短合格! 英検準2級ライティング完全制覇
はじめてライティング学習をする方でも取り組みやすい構成で作られています。
正しい解答法や、試験でそのまま使える答案パーツ(175個)も学べるので、ライティングに自信が無い方が持っておいて損の無い一冊です。
模擬問題が12セットあることも魅力ですね!
特徴
- はじめて英検のライティングを受ける方でも安心
- テーマごとに使える単語やフレーズを175個用意
- オリジナルの英作文問題が12セット収録されている
その他、英検準二級対策に役立つ参考書や問題集を知りたい方は、「英検準二級におすすめの問題集や参考書まとめ」をご覧ください。
ライティングの勉強法
ライティング勉強で意識すべきことは、下記の3つです。
- 使える単語・表現を増やす
- ライティングテストのコツを習得する
- 何度も書いて練習する(添削してもらう)
使える単語・表現を増やす
当たり前の話ですが、単語や英語の表現を知らない状態で正しい英文を書くことは不可能です。
そのため、単語・熟語・表現を学習して使えるようにならないといけません。
具体的には、「準二級の単語帳を毎日繰り返し使う」ことをおすすめしています。
効果的な単語学習法やおすすめの単語帳については「英検準二級の単語を完全攻略!頻出単語や塾語、単語帳なども紹介します。」でより詳しく解説しています。
ライティングテストのコツを習得する
この記事で紹介したライティングのコツが身につけば、本番で点数を取りこぼすリスクを減らすことが可能です。
ただし!コツを「知っているだけ」では実践で使うことは不可能です。
コツを身につけたい方は、ライティングのテキストを活用して練習しましょう!
上記で紹介した参考書を用意し、2~3周繰り返して勉強してください。
参考書には予想問題や模擬テストがあるので、実際にコツが身についているか確認しながら学習を進めることをおすすめします。
何度も書いて練習する(添削してもらう)
- 英作文を書くために必要な単語や表現を身につける
- ライティングで得点をもらうためのコツを習得する
上記2つの勉強は、英作文を書くための知識をつける「インプット学習」です。
ただし、インプットしているだけでは英作文を書けるようにはなりません。
とにかく英文を書いて練習する「アウトプット学習」も重要です!
「アウトプット学習する際、自分が書いている文章が正しいのか判断できない」
確かに、自分一人でライティング対策を行っていても、本当に適切な英文を書けているかチェックすることが難しいです。
そんな時に役立つのが「英文添削サービス」を活用する方法です!
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テキストや添削サービスなどを上手に活用して、英作文スキルをアップさせよう!
英検準二級ライティングの予想問題と解答例
ここでは、英検準二級ライティングの予想問題と解答例をご紹介します。
- 自分の意見と理由をしっかり書けるか?
- 正しい英文で解答できるか?
ぜひ腕試しに使ってみてください!
問題
Do you think children should help with housework ?
ひとまず自分の解答を作ってみてください。
いかがでしょうか?
上記で説明したコツをいしきしながら文章を作れたでしょうか?
解答例と日本語訳
Do you think children should help with housework ?
(訳)あなたは子どもたちが家事を手伝うべきだと思いますか?
Yes, I think so. I have two reasons.
First, children can help their parents by doing housework. Most parents are busy with work , so they want to reduce what to do.
Second,children are able to learn many things from housework. For example, they will acquire the ability to do things efficiently by cooking.
That’s why children should do housework.
(訳)はい、そう思います。理由は2つあります。一つ目は、子どもたちは家事を行うことで両親を助けることができます。多くの親は仕事で忙しく、自分たちがやるべきことを減らしたいと思っています。二つ目は、子どもたちは家事から多くのことを学ぶことができます。例えば、料理をすることで物事を効率よく進める能力を習得できます。このような理由から、子どもたちは家事をするべきだと考えます。
しっかり対策して英検準二級のライティングに挑もう!
今回は、英検準二級のライティング対策方法や点数獲得のコツなどを解説してきました。
英検の一次試験に合格するためには、各技能でバランスよく点数を取る必要があります。
そのため、英語の文章作成が苦手な方はしっかりライティング対策を行わなければいけません!
ライティングに不安を感じている方は、ぜひこの記事の内容を参考に勉強を進めてみてください。
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